■漢直って?

漢直は、正式には「漢字直接入力」といいます。一番の特徴は、

”変換”や”無変換”を使わないで漢字や平仮名を直接打てる、

というところです。
日本語入力方法は、一般に普及しているローマ字入力や、かな入力、親指シフトなど色々とありますが、どの入力方法も、漢字を変換する必要がある所は同じです。
漢直は、その変換という作業を無くしてしまった画期的な入力方法なのですが、あまり(というかほとんど)普及していません……。

たとえば一般的な日本語入力は、
1キーボードで「kouen」と打つ。
2「こうえん」と入力されます。
3次に「変換キー」を押して「公園」「講演」など目的の漢字に変換する。

――ですよね。
でも、漢直は「漢字一文字ずつ」に、ひらがなと同じように「特定の場所」が割り当てられています。
」はMX、「」は<F。「」はZGN、「演」はOHXです。
なので、「公園」と打ちたい時は「MX<F」とキーボードを打ち、「講演」と入力したい時は、「ZGNOHX」の場所を打ちます。ひらがなも漢字も、キーを打つと確定された状態で入力されるので、「変換や無変換作業」は使いません。
」ならASで入力されるので、今まで六打鍵+変換だったのが二打鍵ですむ事になり、だいぶ楽になりました。
平仮名で「わたし」と打ちたい時は、「わ」はRI、「た」はDK、「し」はSJ のように、また別の運指で打つ事になります。


一般に言われている漢直のメリットは、変換後の確認と、誤変換というストレスが無くなる。漢字を早く打てる(よって文章を書くスピード速くなる人もいるかもしれない)。

デメリットとして、1000〜3000個ある漢字のキーの場所を、一つ一つ暗記しなければならない事が上げられます。暗記を楽にするため工夫されている配列もありますが、自分の配列(奏コード)は頻度重視です。このように漢直配列にも色々と種類があります。


■漢直練習方法
上では漢字の場所を便宜上アルファベットで書きましたが、実際に覚える時はアルファベットを思い浮かべるのは御法度で、キーの場所を指で覚えて打つ事が重要です。
つまり無連想で覚えるのが重要とされています。でも私は、

□□□□□ □□□□□
奈□□□□ 奈□□□□
□□□□□ □□□奈□
……とか、

□余□□□ □□余□□  □□□□□ 邦□□□□  □□□□□ □□□□□
□□□□□ 余□□□□  □□□□□ □□□□□  □緊□□□ □□緊□□
□□□□□ □□□□□  □邦□□邦 □□□□□  □□□□□ □緊□□□  

などの配列表を目で見て覚える視覚暗記も取り入れました。指で打って覚えるのは指がとても疲れるし、自分は指だけの運動では覚えきれないと思ったので。

□余□□□ □□余□□
□□□□□ 余□□□□
□□□□□ □□□□□
この場合「余」は、「IHW」と打ちます。その打鍵を上の配列表は表してます。
□が一つのキーです。(一番下の一番左の □がZの場所です)
この表を視覚暗記するさいに注意した事は、

1 漢字のみに注目するのではなく、配列表全体を一つの絵として見る
2 漢字の「読み」を頭でつぶやかない。というか「漢字」と意識しないで「絵の一部」として見る。
3 配列表は一秒以上は見ない。じっと見つめて覚えようとせず、「瞬間視」で見る。

――覚えにくい漢字は、配列表を見ながらキーを何回も打って覚えるという方法も取りましたが、基本的には長く見ないようにしてます。

一秒以上見ないので、自然と短時間で多くの漢字の練習をする事になりました。
配列表を覚えるのはあくまでも補助で、視覚暗記に頼りすぎないようにもしたので、指の感覚も使って漢字の場所を覚えてます。

この練習を実践するために、P-Study System というソフトを使いました。このサイトでは、P-Study System用の自分の配列の練習問題と図で見る配列表配布しています。



■現在の私が感じる漢直の長所と短所の纏め。

◇短所◇
・他配列と比べ、覚えるまでの時間が多く必要となる。
・習熟するのにも時間がかかり、慣れるまで漢字を早く打てない。
・ソフトやアプリなどに依存的になる場合がある。
・漢字が思い出せない時に思考が中断される。
・変な入力間違いをしても気がつきにくい。
・頻度の低い漢字はメンテナンス(定期的な復習)が必要となる。
・「あいうえお」が二打鍵になる。
・一般的なタイピングソフトは使えない。

◇長所◇
・誤変換にまつわるストレスが無くなる。変換後のチェックが必要ないし予期不安もなくなる。
・変換等を行う為の文節区切りを考えないですむ。
・Enterキー(確定)や変換、無変換動作が必要ない。
・「変換」「無変換」「確定」「シフト」「カタカナひらがな」などの機能キーが空く。ここに好きな機能割り当てると、快適です。
・メモ書きの時などは簡易速記がわりになる。……例えば「簡易速記」と書く所を、「簡速」と打ったりするのが簡単に出来る。
・コピータイプ時はとても楽ちん。
・全体的に「ノイズが少なくなる」傾向。


◇どちらとも言えない◇
・上達曲線が頭打ちにならない。終わりが半永久的に無い。
・発音と打鍵数が一致しない。
・音(内語)が薄くなる。聴覚野が半分眠るので頭の中が静かになる。
・簡単に、自由に配列を変える事が出来るせいで、配列マニアになりやすい……(かも)
・漢字にちょっと興味が出てくる。
・指の動きが少なくなるせいなのか眠くなりやすい(奏コード使用)


※日によっての変化があるのは、
・漢字の復習……とても面白く感じる時と、飽きる時とがある。
・やや右脳的(イメージ的)な打ち方になる……書く内容や用途によって、合っている時とそうでない時がある。


――これからつけ足したり変更があるかもしれません。

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